新型コロナ 自粛の春 スミレ

丹波国の春、爛漫

柏原川の橋から上流を望む

昨年末に、初めてその名を知った「新型コロナウィルス」の出現で、各地の櫻の名所も自粛ムードですね。

我家の近くの柏原川沿いはソメイヨシノが美しくて、いつもは多くの方々がそぞろ歩かれます。今年はコロナの影響で、間隔を開けて歩き人数も少ないようです。

それでも自然界では着実に季節が巡り、丹波国も春爛漫です。百花が咲き始め、虫たちも活動を始めました。

 

河津サクラ

足下にも百花

卒業、入学式のこの時期には、ついサクラに目がいきがちなのですが、他の花々も誇らしく咲いています。

 

沈丁花

 

春を先取りして、甘酸っぱい香りを放つ沈丁花。

艶々とした葉と、小花が手まりのように固まった花の様子は可愛らしい風情で、私の大好きな花木です。

我家は玄関前の庭に植えていて、初春の芳香は清涼感が辺りに漂います。

 

利休梅

 

サクラが咲く前に、ハッキリした白い花が存在感を醸す利休梅は、花びらも大きくて見応えのある花木です。門扉前のこの花が咲き始めると、この花の名を訪ねる方が毎年いらっしゃいます。

白い花は数々ありますが、他の色が全く入っていない真っ白な花びらからは、凜とした清潔感が漂う花木だと思います。

種がこぼれ落ちて、美しく小さな芽をいっぱい出してくれます。

 

ユキヤナギ

 

ユキヤナギはお好きな方が多いでしょう。私もそのひとり。

幼い頃、お友達とユキヤナギの密集して咲く小さな花を、数えて遊んだ思い出があります。この小さな花を見ると、還暦過ぎた今でも、そのたわいのない昔のひとときをフッと思い出すのは何故かしら?

 

菜園への農道は花道

自宅から菜園までの300メートル、約3分間は草の花道です。

カラスノエンドウ

 

セイヨウタンポポ

 

姫踊り子草

 

オオイヌノフグリ

 

キツネノボタン

 

つくし

 

初夏に向かうこれからの季節、道や野に咲く花々も楽しめる季節ですね。

田舎に住めた喜びを感じる瞬間です。

 

サクラ前線は、スミレ前線!

スミレ

 

実は、日本が世界有数のスミレ大国だということを、知っている人は少ないようです。

スミレは簡単に交雑してしまう草花であることから、日本に自生しているスミレの種類は、確認されているだけでも150種類以上だとも言われています。

サクラが咲く時期に足下を見ると、いろいろなスミレたちが咲いていることに気がつきます。

上の写真は和名「スミレ」です。いかにも日本的なイメージに思えます。細長い葉にすっと伸びた茎に濃い紫の花をつけるさまは、正統派のスミレといえるかもしれません。

タチツボスミレ

 

丸い(心形)の葉をもつ「タチツボスミレ」形もよく見かけるスミレの一種です。細かな特徴を見極めないとタチツボ形スミレの種類も沢山あり、迷います。

スミレの見極めは難しい

花びらの色も、顔もさまざまですが、葉の形も細長いもの、丸いもの、ハート、ギザギザなど様々あり、正確な名前を言い当てることが難しいです。

 

スミレは色も香りも素敵

キスミレ

スミレの色は紫系ばかりではありません。赤紫、ピンク、白、黄などで、濃い色や薄い色のバリエーションがあり素敵なんです。

今年、私が5年越しで見守ってきた「キスミレ」の花にようやく逢えました!

山野草店で一鉢購入して以来、顔を見ることなく時だけは過ぎて・・初めて咲きました。私ってば、感動中です!

「キスミレ」も種類が多いのですが、黄色のスミレは絶滅危惧種に入っています。上手に種を増やしていければいいなぁ・・

スミレの特徴の一つに「距」(キョ)があります。花の後ろに角のように飛び出た袋のようなものです。我家の「キスミレ」の距は濃い紫色で個性的な姿で、これが私はお気に入りなのです。皆様もスミレを見つけたら、ぜひ「距」を見て下さいませ。

身近に咲くスミレも調べてみると、いろいろな顔があってなかなかに味わい深く、サクラに負けない愛好家が多い植物でもあるのです。

 

ヨーロッパニオイスミレ

 

「ヨーロッパ ニオイスミレ」は園芸店で手軽に購入できるスミレで、白色もあります。

シェイクスピアはスミレの香りを「ビーナスの吐息よりもかぐわしい」といったそうな。ビーナスの吐息ってどんな香り?と、疑問符がつきますが、これは「ヨーロッパニオイスミレ」のことです。

トゥーレットのスミレ祭り

 

ヨーロッパではこのニオイスミレから香料を採るために古来から栽培されていて、南フランスのトゥーレットではスミレ祭りが行なわれます。

 

ニオイスミレの花束

 

砂糖漬け

また、花びらの砂糖漬けでケーキも彩ります。

この「ヨーロッパ ニオイスミレ」は、多くのスミレのように種を飛ばしながら子孫を残すのではなく、根を伸ばしながら増えます。

私はそこが気に入っていて、根を切り分けて増やし続けています。コンテナ内でも次々に花が咲いてくれ、朝夕にうっとりする甘い芳香が漂います。

日本のスミレでも「ノジスミレ」「スミレサイシン」「タデスミレ」「アオイスミレ」などは、微かではありますが芳香がありますよ。

 

スミレの象徴性

スミレは小さな花ですが、絵画、文学、歌にと登場する機会が多い植物かも知れません。昔から人類のかたわらに楚々と咲き、見る者の心に寄り添ってきた植物だったからかも知れませんね。

スミレは「控えめさと誠実の象徴」とされて、絵画では聖母マリアと一緒に描かれていたり、ボッティチェリの「春」の女神の口からも出ていたりしますね。

ガレやドームなどに代表されるアール・ヌーヴォーの世界では、スミレの花瓶やランプなどが多くデザインされていてお洒落! 私の憧れです。

 

ガレ スミレ文様

象徴として表される花には他にも「バラ」や「ユリ」があります。

でも大きな花弁をもたない「スミレ」の控えめな美しさが、万人のハートに根付いたことは不思議なことではないでしょう

 

桜花を愛でたその後に、そっと目線を足下に落として見て下さい。さまざまなスミレたちとの出会いがあります。「よみがえる大地のシンボル」でもあるスミレが可憐な顔を揺らしているかも知れませんよ。

花々との出会いを楽しみにして、気分をプラス思考にしなくっちゃ!新型コロナウイルスの猛威を吹き飛ばしましょう。

 

 

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