好きな果物と言えば、イチゴが上位に入る方は多いはず!
ベリー系の中でストロベリーは大きくて甘み、酸味、香りのバランスが良く見た目も愛らしい。イチゴはベリー界の王女様ですね。ケーキのデコレーションにも大活躍ですし、ジャムでも定番だろうと思います。私も大好きな果実です。
静岡が出身の私は、幼い頃からコートを着込む寒い時期にイチゴ狩りを楽しんできました。温かいハウスで大きく真っ赤なイチゴを練乳につけて食べました。楽しい思い出です。
ケーキに飾られる形の美しいイチゴは簡単に栽培できているものと錯覚しています。
年間を通じてイチゴを目にする私たちですが、実は初夏の5月頃が旬の果物です。旬を外してもイチゴを食べたいというワガママな欲求と営利目的のために、流通しているイチゴの大部分は温室ハウスで栽培されています。
寒い季節から燃料を使ってハウス内に温風を流し、夜間も電気を煌々と灯してイチゴに「春が来たよ~・・」と錯覚させて結実させます。
燃料や肥料など全てのものが高騰の中で、イチゴ農家の涙が出るような努力のおかげで、私たちは季節外れの冬でもイチゴをほうばることが出来ているのですね。
一線を退いてから、細々と農業を始めた私たち夫婦は一から農業を学ぶために有機栽培の講座を一年ずつ交代で受講しました。そこで得た知識と技術は私たちの基板となりました。
講師陣が大学の研究者であることから、裏付けされた知識と情報でしたので、全幅の信頼を持っています。数多い講義の中で、私が強く関心を持ったのは青果物の残留農薬についてです。
それまで素人の私は、日本で栽培される青果物に農薬は必要不可欠なもので、安心だと思っていましたが、それは大きな間違いであることを知りました。
化学肥料や農薬についての考え方も種々ありますので、自分が口にするものを安心して食べることが出来るように自身で調べることが必要です。常にアンテナを立てることをオススメします。
日本はEU諸国で禁止されている農薬を利用しています。EUではそれだけ人体や土壌に悪影響を及ぼすことが常識的な見解だということです。
日本の農薬使用頻度はEU基準の60倍、アメリカ基準の5倍といわれます。草枯らしの薬はベトナム戦争時代に空からまかれた枯れ葉剤です。多くの奇形児を生み出しました。そんな危険な農薬を日本はいまだに使っています。
どうして危険な薬品を使い続けるのか!国家間のいやなカラクリがあります。
厚生労働省が発表されている食品中の残留農薬には、常にイチゴが検出比率の上位に上がります。これは恐ろしい事実です。私たちは自身には無関係だと、眼を閉じたり、無知でいてはいけません。
大好きなリンゴも平均36回もの農薬散布数だと知ると、私はスーパーの野菜や果物を口に入れることをためらいます。
残留農薬は私たちの体内を少しずつ汚染します。ホルモンや神経系の異常を起こすことなどがハッキリと解明されています。
原因不明の自分の体調があのときに食した青果物かも・・なんて分かりませんよね。長い間に蓄積された化学物が心身に事情を現した時は既に遅いのです。そして症状も個人差がありますから・・
既に農薬まみれの青果物を買うことしかできない人には、重曹(ベーキングパウダー)や貝殻パウダーで洗い流す方法が紹介されていて、パウダーも市販されています。
水にパウダーを溶かして青果物や米を数分間浸けます。その後洗い流します。
私は過去に試したことがありますが、赤や青い油のようなものがモヤモヤと溶け出してきました。きっとそれが農薬なのだと思います。
スーパーで購入した野菜をそのままサラダで食べてきたことを考えると、ゾッとします。
でもこの方法はパウダー購入の予算と使う際の手間がかかるので長続きがしにくいのです。
結局は自然界に逆らわずに青果物を栽培することが一番だということです!
または、無農薬栽培を扱う店や農家から買うことです。
旬を外して、美しい色や形の絵に描いたような青果物を栽培するためには、植物に負荷がかかる条件を軽減するために、農薬や化学肥料をふんだんに使ってウイルスや害虫、病気を避けなければなりません。
さて、そこまでして危険な食べ物を栽培し、高い金額で購入して食べる必要があるのでしょうか?
安心して美味しいイチゴを食べたいなら、自然農法が一番です。
我家は自給自足を目指して、少量多品種の青果物を楽しんでいます。素人ファーマーなので、完璧な作業工程はできていませんが、それなりに旬の野菜で口を満たし、ご近所さんとの物々交換を楽しんでいます。
有機栽培を学んでからは、慣行農業から手を引いて、数年越しで路地で無農薬、有機肥料で栽培を始めました。直ぐに驚いたことは全ての青果物の味が良く、美味しくなったことです。格段の差を感じました。
味が濃い、風味がたつ、野菜の力を感じる・・こんなに違うとは初めての経験でした。味付けなしでもワンランク上の美味しさです。これには眼をみはり、夫婦でご満悦です。
イチゴはコンパニオンプランツの葱と一緒に植えます。それまでは、ようやく色づき始めたイチゴを悪戯されて他人に食べられてしまったり、昆虫や野鳥にとられてしまうことも経験しました。
今年は早めにかけた防虫ネットのおかげで大きなイチゴが収穫できました。形は購入するイチゴのように整った美しさではありませんが、それぞれが個性を発揮して大地のパワーを感じます。
味は格別で、イチゴ本来の甘み、酸味が感じられます。何よりも感動したことはその香り、風味です。フレッシュで爽やかな芳香は表現が出来ません。
畑がなくてもプランター栽培も可能です。贅沢な芳香と味を楽しんでください。是非、お試しください♪
無農薬にこだわり、化学肥料不使用の有機栽培をすることは、実は虫との戦いで簡単ではありません。
でも自然農法で栽培したものを安心して食べて、健康を頂くことのありがたいこと!自分も自然界の一つとして、他に害を及ぼさずに生きることはとても健やかな状態で、実はとびっきり贅沢な暮らし方だと気がつきます。
それを続けることが可能な今の状況にとても感謝しています。