山芋の種類もいくつかあるようですね。
私の故郷である静岡は、山の芋と言えば「自然薯」が一般的。スーパーでは「長いも」「イチョウ芋」も見かけていましたが、「つくね芋」の呼び名をもつ丹波産の「山の芋・大和芋」は丸い形状で、山芋の中で一番粘りが強い芋です。
特にここ丹波市は朝霧がかかることから、『霧芋』と称して高値で京都や阪神間の高級料亭などに売られていきます。
高級食材として認知されています。
夫が、素人ながら無農薬、有機栽培で手がけた「山の芋」が、特に今回はなかなか立派な出来映えでして、お歳暮代わりに親戚知人に贈ることが出来ました。
早速、食卓にも上ります。味を変えて連日、とろろ汁三昧でした。なんて贅沢な食卓でしょうか。
山の芋は消化吸収が良く、滋養強壮が期待できる食材です。
山の芋をおろすときは、金属に当てると色が変わります。
黒く色が変わっても品質には変わりはありませんが、見た目が悪いので”おろし金”は金属以外の陶器かプラスチックのものですりおろすことをオススメします。
ゲンコツ大、山の芋1個に対し、大匙2の日本酒、卵1個を隠し味に入れるのが、西の魔女風。
ひたすら滑らかになるよう、すりこぎでゴリゴリ・・すりこぎは夫の担当です。
その間に出汁を用意します。
その日の気分によって、2パターンから選択しています。醤油のすまし汁か味噌味。
静岡の丸子宿には有名なとろろの名店があるのですが、そこの隠し味は「白味噌」を少し入れてコクをだすとか・・出汁のお味はお好みですが、干し椎茸と昆布の出汁がベースのすまし汁が我家では多いチョイスです。
寒い冬は味噌味が美味しく感じます。味噌味の場合でも干し椎茸と昆布出汁が我家流です。
勿論、魚(鰹・煮干し・アゴ 等)の出汁を使うことも美味しいのですが、私たちは徐々に今の植物由来オンリーの出汁に落ち着きつつあります。
ゴリゴリしている間に、お好みの出汁を準備します。芋と合わせるために、実際の出汁より、やや濃い味に整えます。チンチンに温めます。
大きなすり鉢全体が温かくなってきます。
ひたすらゴリゴリ~♪
この日は、付け合わせに魚貝(マグロ・赤貝)、食用菊と大根の酢の物を併せました。
トッピングには、ネギ、辛子明太子を用意。
山の芋は丸い形状ですので、自然薯などに比べると、ひげ根などを取り除くことが簡単です。
そのため、自然薯に比べて、出来上がりはとても美しく”白いスープ”のようです。ですが、粘りは濃厚で風味が抜群♪
因みに、とろろ汁が残ってしまった時は、明くる日のみそ汁にあわせたり、更に薄く出汁でのばして柚子皮を散らすと素敵な吸い物に変身します。最後まで美味しく頂けます。
スーパーなどでこの山の芋・大和芋を見つけたら、是非この美味しさを味わってくださいませ。