第6回ビブリオバトル丹波市大会に参戦しました。以前にも紹介したい本が数々あり、ビブリオバトルに挑戦したい時がありましたが、残念ながら図書館に所蔵の無い本ばかりでして、断念せざるを得ませんでした。
「中学生」と「高校生・一般」の2部に分かれます。
今大会は中学生5人、高校生2人、一般2人の9人のバトルです。
1発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる
2順番に一人5分間で本を紹介する
3それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行なう
4すべての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員で行ない、最多票を集めたものを『チャンプ本』とする。
①発表は、原稿を見ないで行ないましょう。(メモ程度は可)
②制限時間は5分です。スクリーンにカウントダウンタイマーを表示します。
③発表する内容に入れなければならない項目などの決まりはありません。本の紹介のみでは時間が余る場合は、いつ、どこで、どんなきっかけでその本に出会ったのかを話されても結構です。
④丹波市大会のディスカッションが2分とし、司会者が進行します。
⑤チャンプ本は、「中学生の部」と「高校生・一般の部」の各部において、一番読みたくなった発表者の本を当日配布する投票用紙に書いて、参加者全員(発表者、観戦者)が投票します。「中学生の部」と「高校生・一般の部」の各部で、最多投票数となった本をチャンプ本として決定します。
【禁止事項】
ディスカッション時・・批判や発表に関係の無い質問は禁止
チャンプ本の投票時・・自分が発表した本に投票することは禁止
【チャンプ本の認定】
チャンプ本に選ばれた発表者には、認定書をお渡しいたします。
中学生は5人が参戦しました。女子3名、男子2名の熱演トークに感心しました。
活字離れが叫ばれている昨今ですし、勉学に、部活に、塾に・・と忙しい中学生時代にあって、活字を追い、感動し、その知的刺激を楽しんでいる彼らの熱心な発表を聞いて、「まだまだ日本は大丈夫。読書好きの中学生がいる♫」と嬉しく思いました。
中学生が選択している書籍を、私は1冊しか読破していません。初めての本を知ることができて、楽しいひとときでした。
私も含めて多くの聴衆はワクワクとしていましたが、しかし発表している当の本人たちは緊張していて・・そのドキドキ感や膝の震えが、私にも伝わってくるようでした。
その初々しさが可愛くて、心の中で「ほら!がんばれ!」とエールを送りました。中学生の発表は以下の5冊でした。
1「奇譚ルーム」 はやみね かおる/著 朝日新聞出版
2「ある晴れた夏の朝」 小手鞠 るい/著 偕成社
3「ペンギン・ハイウェイ」 森見 登美彦/著 角川書店
4「永遠の0」 百田 尚樹/著 太田出版
5「夏の庭 The friends」 湯本 香樹実/著 徳間書店
チャンプ本は同点で「奇譚ルーム」、「ある晴れた夏の朝」の2冊に決定しました。
第二部は高校生2名(男子)、一般2名(男性と私)の4名の戦いでした。
私はくじ引きで3番目に発表。
第一部に熱中していて、自分の発表のことをすっかり忘れていたことに「ハッ」と気がついた私。
第二部の発表は以下の4冊でした。
①「収容所(ラーゲリ)から来た遺言」 辺見 じゅん/著 文藝春秋
②「追想五断章」 米澤 穂信/著 集英社
③「はてしない物語」 ミヒャエル・エンデ/作 岩波書店
④「プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命」 シャンタル・プラモントン/著 ジェイ・シンハ/著 NHK出版
トップバッターはビブリオバトル4回目の常連者でベテランの一般男性。
「収容所(ラーゲリ)から来た遺言」を紹介しました。この話は実話でその事実は知ってはいたのですが、この本の魅力を5分で紹介することはなかなか至難の業かも。
発表も素晴らしくて、読んでみたいと思わせる内容でした。ご本人は『この本を若い人に、紹介出来ることを楽しみにしてきました。私にとっての忘年会なのです。』とおっしゃっていて、この考え方に感動!
こんな素敵な生き方をしている方が丹波にいるなんて!お手本にさせて頂きたく思います。
2番目、4番目が高校生でした。
彼らが選んだ「追想五断章」と「はてしない物語」はどちらも、「明確な起承転結なストーリーではないところが、若い人の好みなのかも知れないなぁ・・」と感じました。
新作本とロングセラー本という対局にあるものですが、「時間軸が謎めくところが魅力的なストーリー、これが共通点かも・・」と、思い当たりました。
そう考えればこの2冊は若人には自然な選書なのかも知れませんね。
3番目の私は「プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命」を4分40秒で発表し終えました。
私がこの本を選んだ理由は以下の2点でした。
1 待ったなしの環境問題を若い人たちに、自分のこととして知って行動して欲しい
2 図書館は文学を楽しむだけの施設ではない。生活やビジネスに役立てるなど、文学以外でも知的好奇心を満たすため、あらゆる情報を得る頭脳であるし、それを活用してよりよく発展するための道具である
9人の参加者では私だけが文学作品ではない上、丁度「COP25」が開催中でもあることから正に時流に乗った選書であったと自負しています。1ヶ月以上も前から何冊も「環境」をテーマにして読破をしていたので、どんな質問でもドントコイ!でした。
ディスカッション時に若い女性と男性から質問がありました。
Q:「この本を読むことにより、貴女の生活が何か変わったことがありましたか?」
A:「ハイ、変わりました。もうすでに皆様方も、買い物はマイバッグは当たり前ですね。
でもそのマイバッグも天然素材がベストなのです。
溶け出す化学物質の固まりである、プラスチック商品を出来るだけ購入しないようにすることはもちろんですし、プラスチック・フリーだけではなく、ごみゼロや様々な場面での化学物質の影響を考えるなど・・生活の見直しを始めています。
2050年問題や、今ちょうど会期延長されているCOP25など、ニュースを見聞きすると不安です。ジッとしていられない気持ちです。
これからの30年間に私はこの世に居なくなるのでしょうが、「環境問題は待ったなし」ですし、「巨大地震」も予告されている。
・・・この会場にいる中高学生がちょうど40歳代の働き盛りの時期になりますが、これからどんな困難があるのだろうと想像すると、子どもたちが気の毒ですし、近未来に恐怖を感じます。
今年私の子どもたちへのクリスマスプレゼントは、この本を贈ります。すでに購入済みです。『この本を読んで、地球環境を考えて行動して欲しい。少しでも自分自身の健康を考えて欲しい。これからの貴方たちの人生が良くなるように動いて欲しい・・』の思いです。」
Q:「僕は環境について何年も前からいろいろと読んでいます。沢山ある環境本の中から、今回この本を選んだ理由はありますか?」
A:「私も例えばこの2冊の本(「海洋プラスチック、プラなし博士、ごみを語る」と「ゼロ・ウエィスト・ホーム ごみを出さないシンプルな暮らし」を見せて)も、バトル候補に上げましたが、今回の本は読み手が中学生でも自分と比較しつつ読めるように、著者が平易な言葉で具体的に書いていることが、魅力です。
環境を考えるには入門書の役割も果たせるのではと思い、このを本を紹介しました。」
昔から「言うは易く行なうは難し」と。
少しずつではありますが、脱・プラスチックを始めています。先ずはキッチン回りから手をつけています。
その様子は次回へ♫