夫の実家に入った私が意外だったことは朝の賑やかな鳥の声でした。
季節よって鳥の種類も変わるのですが、その囀りが私には耳に煩く思えることもあります。“田舎は静かなもの”だと決め込んでいたからかも知れません。
雀の「チュンチュン」やカラスの「カァーカァー」は西宮でも聞いていましたが、丹波にきて、地鳩の「ほっほぅ、ほっほぅ!」や雲雀の「ピーチュクチュク、ピーチュクチュク」の賑やかで煩いこと!夜間も梟の「ホゥホゥ」。聞いたことも名前も知らない鳥たちが重なるように囀ることに、もうびっくりしました。
丹波は鳥の楽園なのですね。自然に囲まれている里山が、そのまま鳥の生息エリアと重なっているからでしょうか。これからの丹波暮らしでいろいろな鳥も覚えていきたいと思っています。
早春のウグイスがまだ鳴き方が下手で「ホーケッ ホーケケケッ・・」「ホーホケチョ」と鳴けば、聞いている方は可笑しくて思わず「これはまだまだ、だわ。」とつぶやいてしまいます。
春本番、いつの間にか「ホーホケキョ!」と、ウグイスの高音が聞こえると、こちらも「ほぅー、やるねぇ、いいねぇ」と感嘆。
ある日、夫が農作業しながら口笛で「ホー、ホケキョ!」とふくと、それに応えて近くの籔の中から「ホーホケキョ!ケキョケキョケキョ!」とウグイスが返事をします。
夫がまた口笛を吹くと「待ってました!」とばかりにウグイスが重ねて鳴くのです。こんな遊びは私には初めての経験でして、田舎くらしの楽しさをまた一つ知りました。